少数精鋭のベンチャーから大手上場企業まで、さまざまな企業の「マーケティング顧問」として、その戦略を支援している9uarter株式会社。特にウェブサイトの支援で多くの実績をお持ちです。そんなエキスパートから、コーポレートサイト改修のパートナーとしてご指名いただきました。プロジェクトの成果を、代表の九澤さんに振り返っていただきます。
第三者と一緒に、「効くウェブサイト」を考えたかった。
フリッジにご依頼いただいたきっかけをお聞かせください。
当社はWEBコンサルティングを軸としたマーケティング全般を請け負っています。しかし医者の不養生ではありませんが、お客様へのサービス提供にリソースを集中し、自社サイトには手をかけられずにいました。
ある時、知人が勤める企業のウェブサイトを訪問してみたら、とても素敵だったんです。これはと思って制作会社を調べ、ヒットしたのがフリッジさんでした。言葉や文章の一つひとつが素敵で説得力があり、「必ずいいものをご提案いただける」と確信して依頼するに至りました。
WEBコンサルティングに強みのあるクオーター様が、リニューアルを社外に依頼されたのはどういった理由だったのでしょう。
当社の考えやこだわり、大切にしていることを、客観的に言語化してもらいたかったからです。私はこれまでさまざまなウェブサイトの改善に関わってきましたが、結果が出ていないサイトは自社の思いやサービスの価値を客観視できておらず、空回りしている傾向にあるんです。そこに当社が客観的な視点で入り込み、課題を整理して改善策を提案しています。ですから、第三者目線というものの価値をよく理解しているんです。
デザインより言葉を重視するという点も、早い段階から意見が一致していましたね。
そうですね。ウェブサイトもコミュニケーションの一つですから、こうして人と人が向かい合って対話するのと変わりません。いくら魅力的なデザインでも、テキストが矢継ぎ早にまくしたてるようなものなら、誰も話を聞いてはくれないでしょう。それよりは、テキストの読みやすさや間の取り方への配慮が行き届いているほうがいい。まさにフリッジさんのウェブサイトがそうだと思います。
案の数を出すだけなら、生成AIが100案でも200案でも出してくれる時代です。しかし、それが効くかどうかはまた別問題。ウェブサイトの訪問は一度きりのチャンスです。せっかく訪問してくれた人を間違いなく掴むには、一つ一つのワーディングにこだわる必要があると考えています。

本質的な議論を通して、自社の強みを言語化できた。
プロジェクトを通して印象深かったことはありますか?
担当いただいたメンバーの一人一人が、そもそも論に立ち返りながらディスカッションしてくださったことです。ここも当社のスタンスと相通ずる点でしたね。クリエイティブに着手する前に、まずはサービスの価値や想定する消費者といったマーケティングの上流をとことん整理する。そうでないと、売れない商品をあの手この手で売ろうとするような事態に陥ります。
ですから、ウェブサイトのリニューアルという依頼でありながら、「当社のサービスをなんと呼んだらいいか」という次元から議論を重ねて、忌憚のない意見をいただけたのは非常にありがたいプロセスでした。なにしろ、こちらのアイデアが微妙なら微妙とズバッと言ってくれる(笑)。私たちが求めていた第三者目線を貫いてくれました。
トップページでは、当社の支援スタンスを言語化していただきました。コンサルティングを求めているご担当者様は、すでにマーケティングの試行錯誤を重ね、それでも結果が出ずに困りきった中でウェブサイトを訪問してくださいます。ですから、競合他社のように自社のサービスを誇示するのではなく、寄り添って耳を傾ける姿勢を伝えたかったのです。
私たちが想像もしていなかった提案もいただきました。「About Us」ページで、私の経歴を読み物風に綴り、現在のマーケティング支援スタイルに至ったいきさつを紹介するというものです。自社内からはまず出ない発想ですし、出たとしても却下していたでしょう。組織的に知見を蓄えて成長してきた当社のことを、私の個人事務所と誤解される心配があるからです。
しかし、「代表者がどういった思いをもって起業したかがわかるほうが安心感につながる」「人となりが見えたほうが相談しやすそう」というのがフリッジさんからのご提案でした。ディスカッションを通して、個人が見えることはポジティブにも働くと納得したわけです。
コンテンツ制作が、やりがいを再確認するきっかけに。
今回、フリッジでは企画とワイヤーフレーム、主だったページの執筆を担当し、デザインと実績紹介などの更新コンテンツは御社内で制作されています。その後いかがですか?
「お客様の声」コンテンツのインタビューを順次行っています。実は以前から必要だと思いつつ、二の足を踏んでいたんです。ウェブサイトに説得力を持たせるにはリアリティのあるコンテンツが不可欠ですが、「お客様にご負担をかけるのではないか」「サービスにリソースを集中すべきではないか」と……。その時「考えすぎず、まずは打診してみましょう。意外と引き受けてもらえますよ」と背中を押してくれたのもフリッジさんでした。
蓋を開けてみればその通りで、皆様ご快諾くださいますね。長くご支援している企業様のインタビューに伺った際は、驚くほど手厚く歓迎していただけて。これまでも成果を出すことにはやりがいを感じていたのですが、あらためて対面して感謝の言葉をいただくと、「本当にこの仕事をやっていて良かった」という大きな充足感が湧き上がってきました。

ウェブサイトそのものの反響も上々です。オーガニック検索からのアクセスが増えていますし、「お客様の声」を見てのお問い合わせもあり、受注に至っています。何より私たち自身の事業に対する解像度が上がり、当社が大切にしたいことをあらためて自覚することができました。


